スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

人も歩けば旅猫に出会う

前回書いた、神武寺から鎌倉へと山藤を求めて歩いた日のことだ。逗子の浪子不動の脇から、披露山公園へとのぼっているとき、うしろから来た人に道を尋ねられた。

藤の写真を撮ろうとしていたわたしは注意散漫で、その人の肩に乗っていたものを、大きなバックパックの先端部分がはみだしているのだと思いこんだ。しかし、パートナーにいわれて、それがバックパックではないことに気づき、仰天した。(写真はいずれもクリックで拡大可能。)

neko no chibi1

わたしは猫が好きで、歩いていても、猫を見れば声をかけずにいられない人間だが、生涯に、猫にこれほど驚かされたことはなかった。

いや、このときだけ、一瞬のあいだ、お父さんの肩に乗って遊んでいたわけではない。写真を撮らせていただいているあいだも、お父さんの肩から降りず、撮り終わって、藤の写真を撮るわれわれを残して去っていくときも、まだ肩に乗っていた。いつもこうしていっしょに旅しているのだという。

途中の山藤を写真に収めながら、やっと山の上に出ると、肩乗り猫は、「浪子不動ハイキングコース」の案内板にのって、記念撮影をしているところだった。わたしも便乗して写真を撮らせてもらった。

neko no chibi2

山頂の披露山公園で一服していたら、あとからお父さんと旅猫もやってきて、あちらこちらで驚かれることになった。

neko no chibi3

じつにおとなしい猫で、子供にさわられても嫌がることはなく、されるままになっていた。

neko no chibi5

われわれがいちいち歓声を上げ、拍手するので、お父さんはわれわれの前に坐り、いろいろ話しながら、芸を披露してくれた。

名前はチビという。わたしはこういうずぼらな命名を好む。多くの外猫をわたしも「チビ」「クロ」「シロ」と呼んできた。

年齢はまもなく十五歳。尿管結石の病後なので、薬を欠かせないのだとか。いや、そういうことは、ブログをご覧になっていただいたほうがいいかもしれない。

「チビの日記!!」

われわれが遭遇した逗子の旅の記録もすでにアップされている。

多少とも猫と暮らした経験のある人間にとっては、とにかく、歩く人間の肩におとなしく乗っていることが不思議でならない。この目で見なければ信じられなかっただろう。

ここまでどうやってきたのか、そこが気になっていたのだが、なんと、この猫は電車に乗るのが大好きなのだという。乱歩の『押絵と旅する人』じゃないが、お父さんはチビをかばんに入れて、どこへでも旅するのだという。そういわれても、不思議としかいいようがない。

neko no chibi6

neko no chibi4

ふつうの猫ではなく、超猫なので、チビはお父さんのいうことがわかる。かばんに入りなさいといわれれば入るし、かばんから出なさいといわれれば、さっと出てくる。

さらに驚いたのは、「待て!」といわれると、食べずに我慢するし、なめるだけ、といわれれば、ちゃんとなめるだけで、食いつきはしない。

chibi no osuwari1

chibi no osuwari2

chibi no osuwari3

よし、といわれば、手で押さえて食べる!

chibi no osuwari4

そして、最後に、味がよければ、次回のオーダーに備えて、食べたものの製品名を確認する──かどうかは知らないが!

chibi no osuwari5


街中のウォーキングも、里山のトレッキングも、意外なものや不思議な人に出会うささやかな旅路だが、これほど意外な出会いははじめてのことだった。チビはすでにご老体、薬を欠かせない体だそうだが、またどこかでばったり遭遇し、再会を喜びたいものだ。
スポンサーサイト

テーマ : 散歩 - ジャンル : その他

散歩したり、散歩されたり

昨日も今日も、時間と距離の長短はあるものの、散歩はしている。だが今日は、散歩するより、「散歩された」のが楽しかった。

わが家にはたたみ一畳もないぐらいのささやかなミョウガ畑がある。そうめんの薬味としては欠かせないので、二日にいっぺんは花穂が出ていないかと見ている。

今日は収穫ゼロで、明日に期待か、と思って起きあがったら、外の道を通りかかった、七十代半ばぐらいのご夫婦と目が合った。

ご主人が、立ち止まって、ちゃんとわたしのほうに正対してから頭を下げたので、こちらも「こんにちは」と返事をしてから、門を開けた。わが家のまわりは目標になるものがなく、ときおり道を聞かれることがあるので、またそういうことではないかと思ったのだ。

ところが、わたしが「なにかご用でしょうか」とうかがったら、奥さんのほうが、

「いえ、この人はだれにでも挨拶しちゃうんです。どうもすみません」

というので笑ってしまった。

00kumo 2009-08-09
今日の空もなんだか夏には見えず、秋の筋雲のようになっていた。

日曜の朝、老夫婦で散歩か……いくぶんか感ずるところがあった。しかも、このご夫婦はなんともいえないフワッとした雰囲気を漂わせ、旦那は見知らぬ人に挨拶するのが好き、奥さんはにこやかな笑顔で、その旦那のフォローをしている。

人生の終盤のありようとして、これは悪くないじゃないか。

「暑いのでお気をつけて」といって別れたが、しばらく目送していると、お二人で、どっちへ行こうかと相談しているのが見えた。その姿を見て、やはり、人間、年をとったら、ああいう風になるのが理想だと思った。

「あなたたちは、必死に戦っていまのその境地を勝ちとったのか、それとも、ひとと争わず、ただゆったりと生きてきたおかげで、そうなっただけなのか?」

できるなら、あのご夫婦にそうきいてみたかった。生きるというのはむずかしい、と感じるときもあれば、簡単に生きるほうがいいと思えるときもある。どちらの道を行けば、あそこに至るのだろう?

ともあれ、散歩するのもいいが、ときには「散歩されてみる」のも悪くないと思った一日だった。

テーマ : 散歩 - ジャンル : その他

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
プロフィール

Good Times

Author:Good Times

カウンター
RSSリンクの表示
QRコード
QRコード
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

リンク
このブログをリンクに追加する
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。