スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

美は微妙の「び」

ふだんの散歩で、「これはすごい」とか「これは面白い」とか「これは驚いた」などという、単純明快なものに遭遇することは、それほど多くない。

では、どんなものにぶつかるかといえば、「面白いような気がする」「考えようによっては魅力的である」といった、どう考えようと、それは人それぞれ、お好み次第、解釈次第というぐあいの、微妙なトワイライト地帯にあるものがほとんどだ。

たとえば、これはどうだろうか?

takuhaibin eigyousyo

昭和戦前の近代建築にはおおいに魅力的なものがあるし、それほどすばらしいデザインでなくても、たいていは時間が降り積もった魅力をまとわりつかせているものだ。だが、こういうインダストリアルなものを面白いと思う人は、それほど多くないかもしれない、と思う。

天然スレートで葺いた屋根というのは、古びてもきれいで、すばらしい味があるものだが、人工スレートというのは、味けのないものだ。メーカー自身がウェブの宣伝でこう書いている。

「人工スレートはセメントを主材料とした原料を高圧プレスしたもので、表面を着色しているものが多く、古くなると色落ちします」

色落ちすると、白っぽいグレイになって、ホコリっぽくなってしまう。天然スレートとは似て非なるものだ。

slate yane

それでもなお、天然スレートの足元にも及ばないが、壊れそうなまでに古びた人工スレートの、たとえば倉庫上屋の大きな屋根には、奇妙な威厳がある。風雪に耐え、数十年にわたって役目を果たしてきたものの威厳とでもいえばいいのか……。

この営業所兼倉庫上屋のはす向かいには、この運送会社のものなのか、別の会社のものなのか、コンテナ・ヤードがあった。おかしなことだが、わたしはこの上屋とコンテナそのものに微妙な美を見いだしてしまった。

container yard1

container yard2


00container close up

すごく美しいわけではない、だが、下品でもなければ、醜くもない。とりわけコンテナの色合いと表面のテクスチャーに微妙な味がある。

コンテナ・ヤードはしばしば海のそばにある。このヤードもあとわずかで海のところにあった。その海のほうにいくと、こんどはタグ・ボートらしきものが並んでいた。

tugboat 1

tugboat 2

この緩衝用古タイヤにもまた不思議な威厳を感じる。われながら、奇妙なセンスかもしれないと思う。だが、日常の美、日常の興味関心というのは、劇的なものはすくなく、こういうわずかなカーヴを描く、小さな高揚感をもたらす、ささやかなもののような気がする。
スポンサーサイト

テーマ : 散歩 - ジャンル : その他

コメント

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

トラックバック


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー) URL

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
プロフィール

Good Times

Author:Good Times

カウンター
RSSリンクの表示
QRコード
QRコード
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

リンク
このブログをリンクに追加する
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。