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滅びなん、いざ、もろともに

昨八月七日は、暑いことは暑かったものの、空を見上げると、なんだか夏には思えないようなパターンになっていた。

雲2009年8月7日の1
雲2009年8月7日の2

植物の写真が撮りにくいほどの強風で、雲もドンと構えたすがたにはなれなかったのだろうが、それにしても、30度を超える気温なのに、海の上にも積乱雲がないのは、夏にもあるまじき失態、ひとつ弁明をきかせてもらおうじゃないか、といいたくなった。

でも、もう立秋をすぎたんだぜ、と、あちこちで咲きはじめた萩の花が主張していた。

萩の花 接写

植物も動物もけっこうだが、人間のつくったものも、やはり興味深い。いや、散歩のみちすがら目を惹くのは、正確にいうと「人間がつくってからだいぶ時間のたったもの」なのだが。

昨日の散歩では、わが家から20分ほどの場所で、すぐ近くまではよく来ていたのに、コースの取り方の関係で、たまたま歩いたことのなかったわずかな「塗り残し」の一廓に入りこんだ。

三軒長屋全景1

ほんの10メートル脇をしょっちゅう通っていたので、こんな「三軒長屋」がここにあったことにほんとうに驚いた。まさしく、萩原朔太郎のいう「猫町」に入りこんだ気分だ。

それにしても、このたたずまいにみなぎる「滅びの覚悟」はどうだ! いや、無気力ゆえの退廃なのだろう。でも、ここまでくれば、ある種の「意志」が感じられる。

三軒長屋 美容室
右端の美容室はまだ現役で、お盆休みのお知らせが貼ってあった。

三軒長屋 窓1
風雪に耐えたというか、風雪に負けたというか、はげちょろけになったところになんともいえない味がある。だが、それも、元のデザインがよかったおかげだろう。それにしても、どこかに垂直なもの、水平なものがあるのだろうか。ファインダーを覗いたとき、基準がわからず、えーい、どうでもいいや、とシャッターを押した。

三軒長屋 窓3
右端の美容室の二階。キャンヴァスがなくなれば、日除けは役をしないただの骨組み。美人も皮一枚、下で髪をセットする女性たちに対する「法話」のようなものか!
三軒長屋 窓2

いやまあ、「意志の亡霊」ないしは「亡霊の意志」というべきかもしれないが、無気力が積算されて、「力強いマイナスの気力」へと転換されてしまったのだ。えーい、煮るなり焼くなり、どうとでもしやがれ、と居直っているのである。

お互いに支え合っているので、どれか一軒だけ取り壊すというわけにはいかないのだろう。建ったときはうるわしい姿だったのだろうが、三軒とも年をとってみたら、愛情に憎しみが混じり、ひとりの意志だけではなにもできず、三人の意見をそろえることもむずかしく、とはいえ、別れるなど考えもつかず、ただ時がたつのをやり過ごしている。

三軒長屋全景2

まあ、いいじゃないか。新しい家がこれよりよくなるという保証はない。この三軒のたたずまいには、古いものの味があることだけはまちがいない。

滅びなん、いざ、もろともに。
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