スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

埠頭に埋まった船

散歩していたら、海岸のショッピング・モールにあるスーパーから、台車に段ボール箱を三つ積んで押して出てきた、二人連れの男たちに出会った。

段ボールから葉っぱがはみ出していたので、最初は飲食店の経営者と従業員だろうと思った。だが、その二人は、飲食店などなさそうな埠頭の道を延々と台車を押していく。

たまたま同じ方向に行くつもりだったわたしは、彼らのあとを追う格好になった。それにしても不思議だった。海岸道路の片側はマンション群で、なかには飲食店があるのかもしれない。だが、二人の男は信号が青なのに、そちら側には横断せず、埠頭しかない歩道をガラガラと台車を押していくだけなのだ。

だが、左側に妙なものが見えて、わたしは男たちから視線をはずしてしまった。

syunsetsusen

もちろん、落ち着いて見れば船である。ただし、どう見ても「よくある船」ではない。この港でよく見る、タグボート、近距離用の小型貨物船、消火艇はこんなブリッジではない。

いや、かといって、どんな船なのかというと、さっぱりわからない。写真を二枚撮ったところで、だれか人はいないだろうか、と見渡したら、例の台車を押す二人はこの船に向かっているところで、どこか下のほうにすがたが飲み込まれた。甲板が埠頭の地面より低い!

間の悪いときは仕方がない。はじめから船の乗組員のための食料を運んでいるとわかっていれば、すぐ前にいたのだから、どういう船なのかきいたのに!

syunsetsusen

すると、わたしの脇を抜けて、この船のほうに行く人がいたので、ちょうどよいと、あれはどういうことをする船なのか尋ねてみた。

この人は、船乗りではあっても、べつの船で働いているらしく、「たぶん泥なんかを押していくものだろう」とのことだった。

東京湾は、航路確保のためにつねに浚渫をしている。その浚渫であがってきた海底の泥をつんだ台船を、廃棄する場所まで「押して」行くという意味にちがいない。この「押して」にリアリティーを感じた。素人は「引いていく」のではないかと考えてしまうが、たぶん、なにか合理的な理由があって、台船を「押す」のだ。

疑問は解けたような気がしたのだが、よく考えると、この船に興味を持った出発点は、この異様に細長いブリッジなのに、その理由はついにわからなかった。

syunsetsusen

よく見ると、ブリッジの胴は、当て逃げでもされたようにへこんでいる。たいしたへこみではないが、この傷がついた事故のときには、乗組員はみな冷や汗を流したことだろう。たぶん、浚渫に使うクレーンかなにかがぶつかったのだ。眼前に、愕く男たちが見え、頭のなかで彼らの怒号が聞こえた。

人の過去をうかがうように、船の過去の物語を頭のなかでつくりながらその場を離れた。しばらく歩いてから、、結局、船体そのものはついに見えなかったことに気づいた!
スポンサーサイト

テーマ : 散歩 - ジャンル : その他

コメント

DとG

私が気になったのは、青い「D」とオレンジの「G」です。
まさか裏側に、黒い「H」とかは、なかったですね?

Re: DとG

いらっしゃいませ、ポインターさん。

> 私が気になったのは、青い「D」とオレンジの「G」です。
> まさか裏側に、黒い「H」とかは、なかったですね?

向こう側は海なので、もちろん見ていません。このDとGは会社のロゴとか、そういうものではなく、なにかべつの意味があるのでしょうか?

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

トラックバック


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー) URL

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
プロフィール

Good Times

Author:Good Times

カウンター
RSSリンクの表示
QRコード
QRコード
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

リンク
このブログをリンクに追加する
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。